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新型コロナウイルスの中、妊婦が直面している厳しい現実

新型コロナウイルスの中、妊婦が直面している厳しい現実

無事に産まれてくれれば。

もちろん大切なことなのだが、「出産」に焦点を当ててばかりもいられない。今、妊婦は様々な面で苦労が尽きないのだ。自分が妊婦かどうかではなく、今、これが日本で起きている現実として多くの人に知っていてほしい。

※新型コロナウイルスという未知のウイルス対応の中で「感染予防のため」ということは十分理解はしている。が、そうなかなか気持ちの整理がつかないのも事実と言うことを前提に読み進めてもらいたい。なお地域や産院によって対応が違うことは先に断っておく。

この記事は緊急事態宣言が出ている都府県内の妊婦が書いている。

国から「出勤停止」が出ない限り、働かざるを得ない妊婦

医療従事者や保育士など人と接する仕事で働く中に、今日も新型コロナウイルスの感染におびえながら働く妊婦がいる。職場に相談したところで「妊婦への配慮」が得られない厳しい環境がある。

保障は欲しいが、それ以上に胎児と母体の為に今は休職をしたいと願う妊婦がいる。

厚労省から通達が出たとしても、国からの強制力のある「出勤停止」の要請がなければ休ませてもらえないのだ。

産婦人科での対応

里帰り出産の受け入れ拒否

里帰り出産予定の予約病院から分娩拒否される妊婦さんが増えている。何カ月も前から分娩予約しているのに、直前になって拒否って。意味は分かるが、そんなすぐに次に産むところを簡単に見つけられない。 どこで産めと。里帰りできるところでも2週間は自主隔離。切迫などがある妊婦はどうすればいいのだ。

分娩予定病院で陽性者が見つかった時

もし生まれる直前に陽性者が出てしまったら?分娩予約もキャンセル?どこかで受け入れてくれる病院はあるの?もし院内で陽性者がいたら?実際に産むまで不安が尽きない。

検診時の付き添い拒否

流産経験があり、心拍が確認できるか不安な時には誰かそばにいてほしいだろう。妊娠中のトラブルがある場合にも一番近くでサポートしてくれる夫にも話を一緒に聞いてほしい。性別が分かるタイミングの検診は一緒に検診に行きたいという人も多い。エコーを一緒に見るのを楽しみにしていたのに、もう、1人でしか検診に行けなくなった。

マタニティセミナーの中止

初産の時には不安も多い。各産院ではマタニティセミナーや両親教室が開かれていたが、密を避けるため、セミナー系は全て中止された。ネットでマタニティセミナーの活動をしてくれている人もいるが、ただでさえ不安な状況の中でその不安が解消される場がなくなった。

無痛分娩が中止

妊婦が色んな思いを持って「無痛分娩で産む!」と決めていたのに、無痛分娩が中止になった産院がある。それも、もうすぐ出産だ。という時に。分娩予定の産院に中止のお知らせが出ていなくても、「うちもできなくなるんじゃないか」という心配は尽きない。

立ち会い出産が不可

近くに誰かがいてくれたら、どれだけ心が救われるだろう。恐怖と痛みに 1人で耐え、1人で産む。すぐに一番伝えたい人が近くにいない。この世に命が生まれた瞬間を一緒に見たいのに。

入院時の面会拒否

出産で傷ついた身体でいる時に、親しい人が会いに来て「おめでとう!」と言ってくれるのが嬉しかった。でも、今回は誰とも会えない。旦那にも。上に子どもがいる妊婦は自分の子どもとも会えない。

産後

産後のサポートが頼めない

ヘルプを頼む人を移動させること、移動してきた人と接触するのも不安。もし、自分が新型コロナウイルスを持っていたら?うつしてしまったら?そう思うと、「産後大変な時に、助けに行ってあげたい」という気持ちが合っても行きにくい気持ちもあるし、来てもらいたくない気持ちもある。

お祝い行事

お七夜・命名・お宮参り・お食い初め等、生まれた後は嬉しく楽しい行事でいっぱい。でも、人が集まるのも…外に出ていくのも…。延期か中止か。先が読めない。

最後に

出産は母親も命を懸けて臨む大変なもの。

それに加えて今回の新型コロナで、各々置かれた状況で不安感や苦しみがある。

日に日に子どもに会えるという喜びの予定日は近づくのに、先の見えない不安な状況は続く。

こんな不安を抱えながら必死に生きている妊婦がいること。

どうか多くの人に知ってほしい。

-マタニティ, 子育て

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